![人類誕生と日本民族](kazari/logo4.gif) ![](kazari/logo5.gif)
![](kazari/img_p105.gif)
![](siryou/6baba_kaifu550.jpg) |
![](kazari/img_p105.gif)
1 はじめに
地球上に人類が誕生し、各地域に拡散、その一部が日本民族を形成したといわれるが、現在、これに関する研究はどれくらい進んでいるのだろうか。その経過を要約して辿ってみたい。
2 人類の特質と進化
○人類は類人猿と共通の祖先である樹上の小動物から分かれたと考えられている。彼らが人類への進化の道を辿り始めたのは地質学でいう新生代第3紀後半、およそ3,000万年前の頃と推定されている。
○上肢で枝にぶら下がって木から木へ渡り歩いたことは、自然直立する姿勢を生んだが、彼らの一部が地上に降りて直立歩行するようになると、大きな頭脳を支えられるようになって知能が発達した。
○手や指を自由に動かして物を巧みに扱うようになったことも、頭脳の発達を助け、頭脳の発達は手の器用さを高め、言葉を持つことをも可能にし、次第に人類への進化が進められたと考えられている。
○人類を他の動物から飛躍的に発達させる根本的な原因…道具の製作と発達…自己を滅亡の危機から救い、生産技術の進歩が人類の発展に最も大きな役割を果たした。
○石器…変化せずそのままの形で発見…先史文化の研究に重要な基準
になる。
○石器時代区分…旧石器時代(前期・中期・後期)、中石器時代、
新石器時代
○火の利用…人類を他の動物から飛躍させた。
○言語の発生…人類の進歩に大きな役割を果たした。人間を
社会的・歴史的動物にした。
3 人類の誕生
○約2500万年前 類人猿から猿人が分化
○約700万年前 地球上に最古の人類(猿人)誕生(人類発祥の地)
▽2001年、中央アフリカ・チャド共和国のジュラ砂漠…
約700万年前の化石猿人発見(愛称トゥーマイ猿人)
▽2001年、東アフリカ・エチオピア…約570万年前のラミダス猿人の
亜種化石発見
▽2000年、東アフリカ・ケニア…約600万年前のオロン猿人化石発見
これらから人類が独自の系統の進化コースに入ったのは約700万
ー500万年前のアフリカ大陸であるとされる。
4 人類進化の過程・拡散
人類の進化に関しては「多地域進化説」と「アフリカ単一起源説」
の二説あるが、現在は後者が主流である。
○約700万年〜約100万年前…猿人…アウストラロピテクス
○約100万年前…原人…アフリカを出て各地に拡散(定説)ホモ・パピ
ルス…約250〜160万年前
最古の石器…約250万年前、エチオピアで発見…礫石
器(れきせっき)
その後、東アフリカ各地で発見、約150万年前頃まで、
この石器が使われた。
ホモ・エレクトス…180万年前頃登場
ジャワ原人(直立猿人…ピテカントロプスエレクトス)
北京原人(シナントロプス・ぺキネシス)…火を使用、
言語使用?
ホモ・ハイデルベルゲンス…60〜25万年前…ヨーロ
ッパ
○約50万年前…旧人の出現…中期旧石器時代のムスチリアン文化
(ムスティエ文化)の担い手…石器製作技術が進歩、
狩猟技術に長じ、埋葬の風習など呪術・宗教心の
芽生えがみられる。
ネアンデルタール人(ホモ・サピエンス・ネアンデ
ルターレンシス)…30〜3万年前
○約20万年前…アフリカの旧人が進化…新人(ホモ・サピエンス)
が出現
○約20〜10万年前…アフリカに残っていた古いタイプの人類から
新人(ホモ・サピエンス・サピエンス)へ進化
○約10万年前…新人がアフリカを出て各地に拡散…その一部は北
上、中東へ入る。
グリマルディ人…モナコ付近…黒人的特徴…黒人の
祖先か。
クロマニオン人…ヨーロッパ、北アフリカ…精巧な
剥片石器、骨角器使用、洞窟彫刻残す(アルタミラ、
ラスコーが代表的)。
山頂洞人…中国…剥片石器、骨角器と共に発見。
更新世後期(地質学)、中期旧石器時代(考古学)。
○約6〜5万年前…新人、アジアに到着(推定)
○約3〜2万年前…日本列島に進入(推定)
5 日本列島の形成
○更新世期(約200万年〜約1万年前)…氷河期と間氷期を4回繰り返し、大陸と日本列島が地続きになったり、離れたりを繰り返し、この間に人類・動物が往来(推定)。
○約43万年前…旧人時代、朝鮮半島と日本列島は地続きだった。
○7万〜1万数千年前…最後の氷河期…海水面が低下した。
○2万〜1万8千年前…氷河期でも最も寒い時期だった。
○完新世期(1万年前〜現在)…現在の日本列島が形成された。
|
![](kazari/10c.gif)
|